綾瀬 変形性ひざ関節症の症状
2017-05-13
ひざの関節の軟骨が傷つく変形性ひざ関節症
変形性ひざ関節症は、ひざの関節の軟骨が傷つくことで炎症が起こり、動かした時の衝撃を吸収できなくなるため非常に強い痛みを生じる病気です。
加齢に伴い起こるひざの病気で、体重・運動・姿勢などの生活習慣が発症に関連していると考えられるため、日常生活に伴うひざの痛みとも言われています。
50歳代以上の男性・女性にみられる症状ですが、特に女性に多く40歳代から徐々に増えて、60歳代の女性では約40%、70歳代の女性では約70%が発症していると言われているのです。
どのような症状が起こるのかというと、主に痛み・腫れ・動きづらくなるなどです。
最初は立ち上がる時や歩き始める時など、動きはじめに膝へ体重がかかる場合に痛むことが多いですが、進行すると階段の昇り降りや正座した時など、特別な動作をした時にも痛みが起こるようになります。
さらに症状が進行していくと安静時でも痛みを感じることがあるのです。
ひざ関節に炎症が発生することから、ひざの皿周辺に水が溜まることがあって、それによりひざが腫れて痛みが生じたり、ひざが動かしにくくなったりすることもあります。
それから正座やしゃがむなどひざを曲げる動作がしにくくなりますし、ひざを伸ばすことも難しくなります。
また、歩き始める時に体が横にぶれることもあります。
発症する原因については分かっていませんが、長年のひざへの負担で関節のクッション機能を担っている軟骨が傷つくことが原因と考えられています。
その為、変形性ひざ関節症は加齢・肥満・悪い姿勢などが、発症する原因として関係していると言えますし、運動不足によって脚の筋肉が衰えてくることも、膝への負担を大きくする要因と言えます。
また女性に多く発症していることから、理由ははっきりしませんが閉経などホルモンのバランスも、発症する要因として影響していると考えられています。
いずれの原因にしても、ひざの痛みがあるために歩かなくなって脚の筋肉が衰え、さらにひざへ負担がかかるといった悪循環を避ける必要があります。
そうした悪循環から脱するためには、早期に治療を受けることが大切で、それにより痛みをコントロールして病気の進行を遅らせることも期待できるのです。
では、どのような治療方法があるのでしょうか?
まず知っておいてほしいことは、軟骨が壊れて痛みを起こす病気ですが、一度壊れた軟骨を元のように戻すことはできないということです。
その為、先にも触れましたが痛みをコントロールして進行を遅らせることが治療のポイントになるのです。
具体的には、減量やひざの負担を減らすため生活習慣の改善が始動されますし、ひざを守るため周囲の筋肉を強化する運動療法が行われます。
また、薬で痛みや炎症を抑える薬物療法やひざを温めたり冷やしたりする物理療法も行われます。
足底装具やひざのサポーターを用いる装具療法というのもあって、まずはこうした保存療法を主に治療が実施されるのです。
ただ、保存療法でも改善が見られない場合や症状が進行する場合には、関節鏡視下手術・高位脛骨骨切り術・人工膝関節置換術などと言った外科手術が必要になることもあります。
綾瀬 変形性ひざ関節症の症状