綾瀬 赤ちゃんの股関節かいはい制限
2017-06-14 [記事URL]
赤ちゃんの股関節かいはい制限は発育性股関節脱臼のサインのひとつ
股のひらきの悪い赤ちゃんの状態を実際に家庭で気付くことは少ないもので、生後2ヶ月・3ヶ月・4ヶ月健診で医師が指摘するケースが多いです。
この股の開きが悪いことを股関節かいはい制限があるといって、このかいはい制限は発育性股関節脱臼にみられるサインのひとつです。
また、それ以外にも下肢の長さの左右差や仰位で膝をそろえて曲げた時の膝の高さの左右差、さらに太ももの皺の位置が違うなどのサインもみられることがあります。
ただ股関節にこれと言って異常がない状態でも、これらのサインがみられることもあるのです。
実は、股関節かいはい制限の原因として最も多いのが向き癖で、右への向き癖が強いと赤ちゃんの原始反射で左足が伸びた状態が続いてしまい左の股関節が開きにくい状態になるのです。
このような場合は股関節の問題とは関係がないので、原因となる向き癖が改善されると、かいはい制限も自然と解消されます。
健診で見られるかいはい排制限の多くは向き癖によるものなので、かいはい制限があるからと言って発育性股関節脱臼にすぐに結びつくわけではないと理解しておく必要もあります。
ただし発育性股関節脱臼が疑われる場合には、レントゲンや超音波検査などが必要になります。
人間は体重を支えて歩行などの動作をするために、大腿骨骨頭が骨盤の臼蓋と呼ばれる凹んだ穴に入り込んで股関節を構成しています。
発育性股関節脱臼というのは大腿骨骨頭が臼蓋から外れた状態です。
ただ、脱臼という病名になっているのですが、赤ちゃん自体は全く痛みを感じないのです。
また、1000人に1~2人程度の頻度で発症しますし、発症するのは女児に多く男児の約7~8倍も多いことが分かっています。
それから、先天的な要因が強いと昔は考えられていたことから先天性股関節脱臼と呼ばれていました。
しかし、実際には下肢を伸ばした格好でおむつをするなど、間違った育児習慣などが重要な要因であることから、最近では発育性股関節脱臼と呼ばれているのです。
ちなみに1970年頃までは、一般的に赤ちゃんの下肢の動きを制限する巻きおむつという育児法が行われていた関係で、股関節脱臼の赤ちゃんが多くいました。
ただ、赤ちゃんの足を自然な位置にというキャンペーンなどが実施されるようになって、患者数は劇的に減少し先に触れたような発症頻度になっているのです。
発育性股関節脱臼と診断された場合には、軽度であれば股が開くようなおむつの当て方や抱き方を心がけるだけで治ることがあります。
赤ちゃんの足を無理に伸ばした状態にすることを避けて、自由に動かせるような状態を作っておくことが大切と理解しておくと良いです。
ただ経過を見ても治らない場合には、生後3~4ヶ月頃から足を開いて曲げた状態で股関節に大腿骨頭が入っている状態を常に維持する装具のリーメンビューゲルというバンドで治療します。
これでも改善が見られない場合には、入院して足を牽引して脱臼を治す治療をおこなったり、手術したりすることもあります。
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