足立区綾瀬 母指側の部分に生じる腱鞘炎
2017-12-29
ドゥケルバン病(狭窄性腱鞘炎)は母指側の部分に生じる腱鞘炎
母指(親指)を広げると手首の親指側の皮下部分に、2本の線となって腱が張って浮かび上がります。
その親指側の2本の線となる母指を伸ばす働きをする短母指伸筋腱と母指を広げる働きをする長母指外転筋が、手首の背側にある腱が通るトンネルの腱鞘に生じる腱鞘炎がドゥケルバン病です。
主な症状としては、腱鞘と腱に炎症が起こった状態なので、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり手首の母指側に痛みや腫れが起こります。
また親指を広げたり動かしたりする動作に伴い強い疼痛が走ります。
ドゥケルバン病を発症する主な原因は、親指の使いすぎによる負荷で、腱鞘が肥厚したり腱の表面が傷んだりして、炎症を起こしてしまうことです。
また、それが刺激となって悪循環を生じることも原因として考えられています。
それから短母指伸筋腱と長母指外転筋の2種類の腱を分けて通過させる隔壁があって、それにより狭窄が生じやすいことも関係しています。
妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く起こると言われていますし、手の使いすぎやスポーツ・指を良く使う仕事の人にも多いといった特徴があります。
診断は、親指と一緒に手首を小指側に曲げると痛みが強くなる、親指を小指側に牽引した時に痛みが強くなるといったことで判断します。
また、手首を直角に曲げ親指を伸ばした時に疼痛が増強するか否かで、自分でも判定できます。
ドゥケルバン病の治療方法としては、保存的療法と手術療法の2つあります。
軽症の場合は、シーネ固定も含む局所の安静や投薬・腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法が行われます。
このステロイドの注射を2~3回実施しても症状が改善しない重症の場合や再発を繰り返す場合には、腱鞘の鞘を開く腱鞘切開という手術をして腱鞘の圧迫を取り除きます。
手術を必要とするケースでは、ほとんど長母指外転筋腱と短母指深筋腱の間に存在する隔壁の狭窄が認められるので、短母指伸筋腱の腱鞘をきっちり切開しないとならないですし、それができないと術後に症状が残ってしまいます。
その為にも、隔壁をきっちり確認して長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の腱鞘をきっちり切開することが重要になります。
ちなみに短母指伸筋腱と長母指外転筋腱の区別方法は、腱を引き出してMP関節が伸展すれば短母指伸筋腱で、MP関節が伸展しなければ長母指外転筋腱となります。
ただし、長母指外転筋腱は複数存在することも多いですし、稀に隔壁がないケースもあるので、その場合は短母指伸筋腱を確認して、短母指伸筋腱の腱鞘がきっちり切開されているか確認する必要があります。
それから、橈骨神経浅枝というのが手術部位周辺に網目状に走っていて、小さな神経が損傷されて術後痺れが出ることがあります。
この神経損傷は避けられないケースも少なくないのですが、医師の技量や経験による要因も大きいので、手術は外科専門の医師の手術を受けられた方が望ましいです。
ただ、痺れが出ても多くの場合は時間の経過と共に症状が改善するので、それほど心配する必要はありません。
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